現在日本では、核家族化や少子高齢化、また医療の技術進歩により、在宅での看護の必要性が増し、訪問看護ステーションの役割がますます求められています。
ですが、そもそも看護師の数が足りていないこと、そして訪問看護の仕事への理解が不十分なことから、訪問看護師の人手不足は深刻です。
訪問看護のニーズは今後ますます増えていくと予想される中、訪問看護師の数を増やすことが国の課題の一つとなっています。
一人でも多くの方が訪問看護の仕事に魅力を感じ、目指して下さることを願っています。
■訪問看護師の仕事内容■
|病状・障害の観察、健康管理 |水分・栄養管理、食事ケア |排泄ケア、清潔ケア(入浴・洗髪・清拭等) |医師の指示による医療処置 |点滴・カテーテル・胃瘻の管理 |褥瘡・創傷の処置、吸引 |医療機器の管理 |人工呼吸器、輸液ポンプ等の管理 |
|服薬指導・管理 |ターミナルケア・看取り(エンドオブライフケア) |認知症・精神障がい者の方の看護 |リハビリテーション |療養、看護・介護方法のアドバイス |家族など介護者の相談・支援 |保健・福祉サービスなどの活用支援 |関係機関との連絡調整 |
■訪問看護師の一日(一例)■
9:00 朝礼
・事務連絡等を行います
9:05 カンファレンス
・訪問前に看護の内容を確認します
9:25 午前の訪問へ訪問
・それぞれの予定時間までに利用者宅に到着、医師の指示書、ケアプラン、看護計画に沿ってケアを行います
11:30 午前2件程度訪問、ステーションへ
・看護記録や訪問看護計画書・報告書のパソコン入力などの事務作業
12:00 昼食
13:00 午後2件程度訪問、ステーションへ
16:30 終礼
・本日の訪問内容や利用者の状況等を報告、スタッフみんなで共有します
17:00 帰宅
(ステーションにより変わります。)
■訪問看護師の仕事のこと、教えて! Q&A■
Q.臨床経験が少ないのですが、訪問看護ステーションに勤務できますか?
A.原則として、看護職の資格があれば臨床経験の長さや訪問看護の経験の有無に関わらず訪問看護師になることができますし、新卒採用可能のステーションもあります。募集要件はステーションにより異なりますので、お確かめください。
Q.訪問看護ではどのような疾病や障がいの方が多いのでしょうか。また、看取りをすることはありますか?
A.寝たきりまたはADLは自立している高齢者、認知症、精神疾患、末期がんなど終末期、難治性疾患など疾病・障がいは様々。年齢層も0歳から高齢者までと幅広いです。もちろん看取りをすることもあります。利用者が住み慣れた自宅で、場合によっては最期まで自分らしく生きられるよう、サポートします。
Q.1人で訪問し、いろいろな判断を自分で行うことに不安があります・・・
A.その場での対応や判断が求められることももちろん多いですが、一人で全部を背負い込むのではなく、チームで取り組みます。それぞれのステーションがチームで動く体制を作っていると思いますので、安心してください。
Q.子どもが小さいので、訪問看護は夜勤が無いことに魅力を感じますが、オンコール対応があるということが気になります。休日や残業を含め、どのような働き方があるのでしょうか。
A.正職員・パート、毎日勤務・短時間勤務など、ステーションによって勤務体制や勤務時間は様々です。ステーションにより、オンコール対応の無い働き方も選択できます。
利用者様やそのご家族の生活に、
より深く寄り添った看護をすることができる訪問看護は、
とてもやりがいのある仕事です。
相談できる仲間は大勢います。
興味のある方はぜひ一歩踏み出してみてください!